伴田良輔作品展　「EROGENE」
会期：2013年7月2日（火）〜21日（日）　12時〜19時
　　　　月曜休（ただし7月15日（月・祝）は開廊、16日（火）は休廊）
オープニング・レセプション　7月2日（火）　18:00−20:00
トークショー　7月13日（土）　17:00-18:30
　　伴田良輔×ヴィヴィアン佐藤
　　（要予約、参加費1,000円、1ドリンク付き）　ご予約は、こちら。

「EROGENE」について
　「EROGENE」は「EROTISSIMO」（1997）「EROVOGUE」（1998）というの2冊の写真集を刊行した伴田良輔の”エロス三部作”の完結編として13年前に写真集にすべく編集を進めていましたが、出版社の突然の倒産で幻となりました。ブックデザインは祖父江慎によるもので、SX70ポラロイド写真の75mm四方のほぼ正方形の画面を「LPレコードジャケット」サイズにひきのばして写真集にしようという画期的な発想からはじまり、全ページの構成およびデザインが終了していました。
　今回展示しているポラロイドSX70は、その写真集に収録される予定であった作品、および、その周辺で撮影されたものです。独特の質感と色合い、美しい正方形の画面など、根強いファンがいたにもかかわらず、現在、ポラロイドSX70はカメラおよびフィルムの生産を終了しており、メディアとしてももはや手に入らない非常に貴重なものです。

伴田良輔
　1954年京都生まれ。デビュー作の「独身者の科学」（冬樹社1986、河出文庫1989）において、エロス図像とアフォリズム（言語）のカットアップ手法で漫画、デザイン、音楽などさまざまなジャンルを超えて支持を得る。作家活動の一方、1989年よりオリジナル技法による版画家として作品を精力的に発表、日本具象版画展で 池田満寿夫賞（1988）を受賞したほか、クラコウ国際版画ビエンナーレや国際版画写真展（米／フィラデルフィア）、さっぽろ国際版画トリエンナーレ展などで受賞。
　フランスで開かれた展覧会でそのオリジナル技法の名称を“photo-empreinte（フォト・アンプラント）と名付けられる。empreinteは「指紋」の意味である。
　女優写真集に「EROTISSIMO」（濱田のり子）、「OBJET D'AMOUR」（高部知子）など。一般女性の乳房を撮影した写真集のシリーズに「鏡の国のおっぱい」「THE BREASTS／乳房抄」、同じく一般女性のヒップを撮影した写真集に「HIPS/球体抄』がある。